クリニック通信
2016年8月7日ひぐらし
こんばんは。夏の田んぼは柔らかな葉っぱが絨毯を作り、ウサや健兎の背中のようです。
夏の明るさと熱気に反して、私の心はこの1か月ほど梅雨の真っ最中のようにジメジメしています。一人で経営する小規模なクリニック。小さいが故に自分が良いと思ったことが出来る反面、少しのほころびで大きく揺らぐこともあります。腹筋を頑張ってもビクともしなかった体重も、簡単に減ってくれました。ストレスダイエット、某社のダイエットより効果があるかもしれません。でも、ご安心を。医療事故とか患者さんに関する問題ではありませんよ。
中小企業の親父さんは色んなことをしなければなりません。大きな病院で診療にだけ頭を悩ませていた頃が羨ましく思う時もあります。
やりきれない思いを払拭するように、プールで半分溺れながら泳ぎました。クタクタになって、でも、心の闇は晴れないまままの自転車の帰り道。林を通りかかるとひぐらしが大合唱していました。その向こうにきれいな夕焼け。蝉は成虫になってからは長く生きられないし、鳥に食べられて明日も生きていられるかさえ分かりません。でも、頑張って鳴いて、一生懸命生きようとしています。それに比べて自分は命を取られるわけでもないし、何だか小さいなぁと思いました。
何処でも聞くような良くある話ですが、ちょっとしたことにも心が救われる時もあるものですね。明日も頑張って診療をしなければ。