クリニック通信

2018年8月21日雨男、今回は、、、

こんにちは。お盆を過ぎて長かった猛暑もひと段落。夜は少しだけ涼しくなりましたね。蝉の声もヒグラシからツクツクボウシに主役が変わり、夜は「リー、リー、、」の唄も混じり始め、秋の気配が少しづつ感じられます。

私の雨男ぶりは徹底しています(13年8月「雨男、、」「雨男2、、、」16年9月「雨男再び、、」)。これだけつれなくされてもやっぱり南の暖かい海が大好きです。台風の多い今年、振られまくった沖縄は諦め、パラオに行きました。グアムのもう少し先にある小さな島です。ホテル目の前のビーチには多くの魚と1メートルを越える大きなシャコ貝達がのんびり口を開けていて、絶好のシュノーケリングスポットです。パラオは昔日本に統治されていたこともあり、親日的で結構日本語が通じる点も、英語にPTSDのある私(2017年10月「涙の国際学会」)には魅力でした。

問題は唯一直行便のあった某超大国の某有名航空会社が今年から路線を廃止してしまったこと。グアムを経由する渡航時間は倍近くかかります。現地の人がため息混じりに、「本来黒字の便なのに、某大統領が「10年もしたら赤字になるから、自国の路線拡大に力を入れたまえ」と某航空会社に圧力をかけたらしい。」と言ってました。本当の理由は分かりませんが観光に頼る現地の人には深刻な問題です。

健兎は留守番です。エアコンをつけたままで、お世話は親友の奥さんに訪問介護をお願いしました。何だか妙におやつをくれて、いつもはしないサークルの掃除をする私を疑いの目で見ています。案の定帰ってきたらすっかりむくれて、呼んでもこっちを向いてくれません。健兎、ごめんよ。

旅行前               旅行後

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早朝出発して21時頃着きました。経由したグアムはアメリカ領です。テロに厳しくなった保安審査では、出来るだけ人の好さそうな顔をしていましたが、逆にそれが不審に思われたのかボディチェックまでされてしまいました。渡航中にパラオ近くの温帯低気圧が台風に変わり、着いたら大嵐でした。翌日も荒れた海を眺めて過ごします。でも、プロの雨男はびびりません。「無事に着いただけラッキーさ。日程の半分雨など想定内。予報では台風は去っていく様子。後4日あるしね。」今回は自暴自棄強気です。3日目には風が弱まり晴れて来たので離島ツアーに参加しました。青空は出発間際から一転してスコールになりました。その中を高速ボートで1時間以上走ります。上に覆いがあるだけのボートです。真横から吹き込む豪雨で一気にびしょびしょになりました。目は開けられず、手で覆うのですが、雨が痛いものだと知りました。濡れた体に強い風で身体は冷えきり、山法師の荒行の様です。舟が着く頃には雨が止んでいたのでツアーは満喫出来ました。陸のみの観光でしたが、まだ3日あります。海はこれから。シャコ貝、待ってておくれ。

しかし、、

夜になって寒気と腰痛、咽頭痛に気づきました。咳鼻はありません。疲れ?熱中症の症状とも違う。デング熱?ジカ熱?流行もないし、蚊に刺されてないし、症状も違う。第一潜伏期間が合わない。他に心当たりは、、?あり過ぎました。3日前まで診療していたのです。お盆中に診療しているクリニックは僅かだったので、12-14日は怒涛の如く来院する夏風邪の子供たちを診察しました。その症状とは似ています。普段は滅多に風邪をひきません。常に気が張っているから。連休で緊張が解けたときが要注意。診療疲れの上、最終日は21時過ぎに帰ってから殆ど寝ずに荷造りをして、更に今回の荒行。十分すぎる発症機転です。

熱が下がらなかったらどうしよう。あの厳しいグアムの検疫で足止めされたらどうしょう。帰国したらすぐに救急病院の当直をしなければならない。休み明けの診療は?既に入っているワクチン予約は??寒気だけでなくゾッとしました。

4日目以後は晴れて波風もすっかり治まったのにホテルに引きこもりです。幸い1日で体調は回復しましたが、最終日まで大事をとって海には入れません。シュノーケリング日和の穏やかな海を眺めているだけです。シャコ貝が大きな口をパクパクさせて「おいでよ〰️、おいでよ〰️、せっかく来たんだからさ〰️、、」と誘っている気がします。ふらふら~っと波打ち際までさまよって、波に足が濡れたところでおかみさんストップがかかります。「シャコ~っ、シャコ~っ」と海に呼びかけるばかりでした。

帰りにも台風には会わず、アメリカ領の保安審査もそんな私に同情してくれたのか、無事に通してくれて(でも、また私だけボディチェックされた!)帰って来れました。天候的には今までになく上出来です。ただ、身体の中にこんな嵐が発生してしまうとは、、、

小さいお子さんを連れて海外旅行に行かれた方も多いと思います。気候的にも心身的にも環境が大きく異なる海外。私のように体調が悪くなることは充分にあり得ます。特にお子さんは。ウイルスは風邪薬でも抗生剤でも予防も根治も出来ません。気持ちは非常に分かります。でも、お子さんのために時には出発を諦める勇気、帰国を延期する勇気が必要になるかもしれません。現地で自分やお子さんが病気になった時、帰れなくなった時にどうするかも考えてプランを立てましょうね。

 こんなのに会えたはず、、

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