クリニック通信
2022年3月12日健兎も月に帰りました
こんにちは。今日はすっかり春の陽気ですね。クロッカスも咲き出しました。
絶好のお散歩日和。でも、健兎は春を前にお月様に帰りました。
享年6歳8か月。ウサギの平均寿命は7歳。先代広報部長だったウサより少し早い異動です。「健康な兎」になるように健兎と名付けましたが、私同様に名前負けしていて、しょっちゅうかかりつけの獣医さん(シンベット:ウサギの診療も出来るとても熱心で優しい先生)に通っていました。
先週末までは元気にカプカプご飯を食べていました。今週初めから急に食べなくなって、獣医さんの元に日参しましたが、いつもなら点滴をすると1,2日で回復するのに、おしっこも出なくなって、、3月10日金曜日、昨日の昼に深い深い眠りにつきました。今回も家族の別れに立ち会うことは出来ませんでした。この2か月、爆発するコロナの診療でまともな時間に家に帰れず、あまり撫でてあげられなかったことが悔やまれます。そして、一人でお別れに立ち会わなければならなかったおかみさんにも申し訳なかった。
帰宅後2人で少し泣いて、夜は毛布にくるんだ健兎を間に入れて川の字になって寝ました。翌日は休診日だったので、起きてから今まで撫でられなかった分撫で続けました。ちょっとひんやりするけれど柔らかい毛はそのままで、今にも起きだしそうです。絶対嫌がっていた抱っこも今はさせてくれます。ウサの時もそうだったけど、健兎もゆっくりお別れできるように休診日前を選んだのかな。午後に獣医さんにお礼に伺った後、動物専門の葬儀屋さんに行って、小さな小さな骨壺に収められて帰ってきました。
先代ウサの時に痛いほど分かっていたことでした(2015年1月21日ブログ「ウサ、月に帰る」)。寿命の違う生き物同士で暮らす以上必ず向き合わねばならないこと。その喪失感、悲しみは生き物の種類を問わず、過ごした密度の分、心に深い穴を開けます。開業もウサが背中を押して、健兎が支えてくれました。健兎~、これからどうしよう、、。でも、患者さんが待っている以上、いつも通りの診療を続けなければなりません。健兎もそれを望んでいるはず、、いや、健兎にとってはおやつをくれて頭を撫でてくれるならそれでいいのかな。
健兎は月に帰りました。お姉さんのウサが待っています。満月の時は見上げてみてください。2匹が追いかけっこしているのが見られるかもしれませんよ。