クリニック通信
2022年8月7日津波のように
こんにちは。この数日少し気温が下がりましたね。しばらく続いた猛暑についにサフィニアも降参してしまいました。頑張れ!サフィ!
全国を各地を襲った豪雨の影響は多くの方達の悲しみを生みました。本当に、本当に大変だったと思います。私は遥に恵まれた環境にいるはずなのに、いじけていました。
新型コロナの拡大は第6波の2倍以上になりました。表現が悪くて申し訳ないのですが、それこそ津波のように患者さんからの受診依頼が殺到しています。殆どの方が検査依頼です。予約枠は早くから埋まり、予約外診察も対応限界を越えました。朝8時半から11時間以上昼休みのない診療が続きます。午後の診察準備をしながらおにぎりを頬張る毎日です。診療終了後は延々と残務処理が続きます。休診日も業務は山積み。スタッフも疲れ切っています。6波の時は身体こそ壊してしまいましたが、心は保たれていました。しかし、今回は前回に倍する業務が続くことに加え、診察をお断りした方からの辛辣な口コミ(診察後は削除されました)や「たらい回ししとるんか!」のお叱りの言葉。元々心が脆く落ち込むのが得意な人間です。表情を失い、言葉を失ってきました。それが更に評判を落とすことになるんだろうなあ、と思いつつ、焦燥と苛立ちを抑えられなくなっていました。
そんな時に子どもたちから絵を頂きました。はにかみながら渡してくれたその手紙に、淀み荒んでいた心がす~っと落ち着き、我に帰ることが出来ました。いつも子どもたちに救われてばかりです。真ん中の絵がお姉ちゃんのかえでちゃん、とても上手な絵ですね。髪の毛をちょっと増やしてくれてありがとう。右で健兎が笑っています。健兎もお月さんからお礼を言っていますよ。左は妹のあやのちゃん(もし名前が逆だったらごめんね)。抽象画です。アートです。その色使いに現代の混沌とした社会情勢と、それを救うべく飛んできたアンパンマンが未来への希望を表しているのでしょう(多分)。
これからお盆に入り殆どの医療機関がお休みに入ります。行き場をなくした方たちがより多く来院されることでしょう。診きれない人も沢山出て、お怒りの言葉を受けて、おそらく私の心はまた平常心を保てなくなるかもしれません。でも、そのような時には子どもたちからの絵やお手紙を見て自分を取り戻そうと思います。9月になれば状況も少しは変わるでしょう。終わりは必ずあります。お互いもう少し頑張りましょうね。