クリニック通信
2023年6月19日2回目のコロナ
こんにちは。暑い日が続きますね。庭ではサフィニアとケイトウが「暑さに負けるもんか」と花を咲かせています。私は鼻をすすりながらぼ~っとその姿を窓越しに眺めています。
6月15日木曜、2回目のコロナを発症しました。倦怠感と鼻汁。36.7℃。倦怠感は常にあるのですが、その日は特に強く、朝からくしゃみと鼻水が止まらなくなりました。今は咳鼻水の夏風邪が大流行中。その風邪もらったのかな?コロナは少ないし昨年罹っているし、、でも念のため。抗原検査は陽性でした。スタッフは全員陰性でした。急遽、非常勤で出勤してきた鈴木先生に当日と翌日の診療をお願いしました。その後は20日火曜までを隔離期間として休診し、既に予約の入っていた方にはスタッフで手分けをして変更依頼の連絡をしました。急な依頼に困惑された方も多かったかと思います。私は自らを隔離し、電話だけで応じられる診療は携帯を介して行い、予約時の問診内容から気になる患者さんの対応をスタッフに指示したり、カルテに問診内容を転記したりしていました。それでも2診体制が1診になったことで待ち時間は大幅に増えてしまいました。午後に帰宅した後から38.5℃まで発熱しました。幸い熱は翌日には解熱しました。今はフーフー言いながらパンダのようにあっちでゴロンこっちでゴロンと家の中を徘徊しています。こんな流行で大変な時期に休診を続けてしまい、患者さんには大変ご迷惑をおかけしてしまいました。本当にすみません。
何故2回目なのか?考えられる可能性は3つです。1つは感染対策が不十分だった可能性。感染隔離緩和となり、完全防護服で対応するのはコロナ患者家族の発熱など、疑いが強い時のみにしていました。標準予防策で接した方が陽性であったことは何度もあります。また、私がそうであったように、まだ発熱していないケースも少なくありません。でも、小児科は殆どが感染症状で来院します。その全てに完全防護服で対応するのは不可能です。予約枠を大幅に減らし、問い合わせて来た方の診療を全てお断りしても間に合いません。
2つ目は変異株ウイルスの感染。XBB1.5変異株が広まってきた報道があります。この変異株は過去の罹患やワクチン接種で得られた免疫をすり抜けて感染してしまう特徴があります。患者数自体も増加しています。当院でもGW前の1~2人/週から2~3人/日に増えてきた印象があります。第9波の入口に差し掛かっていると指摘する専門家もいます。政府はこのXBB1.5変異株に対応できるワクチンの接種を検討しているそうです。
3つ目は自然免疫機能の低下。感染症に対する抵抗力は疲れや睡眠不足で低下すると言われています。コロナが減った後に他の感染症が反動で一斉に流行を始め、外来は逼迫した状況が続いていました。5月以降は複数の学校・園・市の集団健診も始まり、小児科学会など掛け持ちした理事の仕事も増えて休診日はなくなりました。アトピー性皮膚炎の悪化が発端となった不眠症で眠れない夜を過ごすようになりました。6月は特にバイオリズムが1年で最も低下する時期。ついでに還暦。無理の利かない体になっています。
全ての職種の方が職場独自の様々なリスクに晒されながら懸命に働いています。医療者はたまたまそれが目につきやすいだけです。リスクを無くすことは出来ません。覚悟をしながらリスクと向き合っていくしかないのです。ただ、リスクを減らす努力は必要。おじいちゃんになってしまった今、働き方を見直さなければならないとも思っています。