クリニック通信
2023年10月25日熱が出た時にどうやって熱が治るんですか? ~こどもたちからの質問 パート6
こんばんは。穏やかな天気が続きますね。秋に向けて植えたビオラが「見て見て~!あたしきれいでしょ!」と赤や黄色の花びらを風に揺らせています。
穏やかな花壇とは裏腹に外来は発熱患者さんでてんてこ舞い。インフルエンザAが流行を続け、熱が長い子はアデノが陽性になります。コロナは減りましたが、思い出したように陽性になる方もいます。かかりつけの病院で断られたと次々と電話がかかって来ます。看護師さんが相談に乗って、急がない方は翌日に予約し、必要な方は何とか受け入れようとしているのですが、その分待ち時間が増えてしまいます。それも限界となって診ることが出来ない方には救急病院受診をお勧めしています。診てあげられなくて申し訳ありません。
インフルエンザワクチンも同時進行で私もスタッフもへにょへにょです。冬はどうなるんだろう?今回ばかりは読めません。そんな中、こどもたちが還暦ウサギをプレゼントしてくれました。ありがと~。元気出た~。
クリニックに来た子どもたちからの久しぶりに質問が来ました。みきちゃんありがと~。本当はもっと前に貰った質問なんだけど、忙しくて今になってしまいました。ごめんね。
さて、今回は「熱が出た時にどうやって熱が治るんですか?」です。う~む、、難しい。
実はお熱は君たちの味方なんです。ばい菌退治に体が頑張っている証拠。体にばい菌が入り込むと免疫戦隊の指令室が「ばい菌が来たぞ~、総員第1種戦闘配置!熱出せ~!」と体に命令します。熱が上がるとばい菌は「暑くって嫌だなあ」と増える力が少し減ります。「続いて心臓ドキドキ作戦開始!」心臓はドキドキと早く動いて、血管が広がって、血液と一緒にたくさんの「ばい菌退治免疫戦隊」が体中に行き渡るようになります。だから熱が上がるとドキドキして顔が赤くなるんだね。そして「みきちゃんに警戒警報発令!」。熱が出ると体がだるくなったり、頭が痛くなったりするのは、「ばい菌退治にのために大人しく寝てるんだよ」と言う免疫戦隊指令室からのメッセージです。体を休めることがばい菌退治に最も大事な治療です。汗をかく分、少しづつでいいからお水を何度も飲みましょう。ご飯は食べたくない時は無理しなくてもいいです。お熱が少し下がって食べたいと思った時に少しづつ食べてみましょう。
最初はばい菌の方が優勢なのでなかなか熱が下がらないけど、そのうち免疫戦隊がばい菌退治を進めて熱は自然に下がっていきます。その間大体3日くらい。4日目に入っても下がらない時は免疫戦隊が苦戦しているかもしれません。その時は嫌だけど頑張って検査を受けようね。お熱で辛い時は熱さましを飲むと少し楽になります。でも、ばい菌退治には少し邪魔になってしまうから、辛くないときは飲まなくてもいいんだよ。辛ささえ少し取れればいいので39℃が38℃になればそれで充分です。冷えピタには熱を下げる力はないけど気持ちいいなら使ってもいいよ。
正直お薬はオマケです。飲まなくても自分の力だけでも殆どの場合が治っていきます。大事なのはよく寝ることとよくお水を飲むこと。やってはいけないのは朝に熱が下がったから治った~と勘違いして外に遊びに行ってしまうこと。せっかく頑張っていた免疫戦隊が疲れてしまってぶり返してしまうばかりか、お友達にうつしてしまうかもしれません。お熱は午前中に少し下がって夜からまた上がってくるものだから気を付けてね。2晩以上下がっていたら一安心ですよ。
新しい質問をお待ちしてますね。