クリニック通信

2024年5月24日うさぎの居る島

こんにちは。暑い日が続きますね。卒業するビオラに代わって今度は何を植えようかな?日々草?サンパチェンス?それともサフィニア?まだ少し腰が痛いので無理しないようにしなければ。5月生まれなので、患者さんからお祝いのお手紙とプレゼントを頂きました。みゆちゃんありがと~!還暦から更に1年おじいちゃんになってしまい、ヒーとかフーとか言いながら診療しています。

広島に「うさぎ島」と呼ばれる島があります。正式名称は大久野島。広島空港から車で30分。そこからフェリーで15分。全周4km程の小さな島ですが、そこには数百羽のうさぎ達が住んでいるのです。人は住んでいません。そのペットである犬も猫もいません。イノシシは少し居るらしいけど、うさぎ達とは和平協定を結んでいるようです。天敵は居らず、せいぜいカラスとケンカするだけです。その昔、毒ガス製造工場が建っていたと言う暗い歴史を持つこの島は戦後閉鎖されて人間達はいなくなりました。うさぎの増えた理由は分かりません。まだ人間が居た頃にあった小学校のうさぎが逃げ出して繁殖したとか、色んな説があるようですが、うさぎだらけであることには間違いありません。うさぎ命の私が行かない訳にはいきません。昨年、受診した男の子から「行ってきたよ~」と聞かされた時から外来が落ち着くのをずっと心待ちにしていました。

人が住んでいないと書きましたが公営の宿泊施設が1件だけあり、宿泊客とスタッフは滞在することが出来ます。23日を過ごしました。フェリーで到着すると居るわ居るわ、「ごはん~、ごはん~、何かくれ~」と何匹も集まってきます。島内にはお店がないので、出港前にウサギ用ペレットを買ってきたのですが、足にすがり、膝に上り、キリがありません。「無くなっちゃうから今日はここまで」と立ち上がると、「ふ~ん、ケチんぼ~」と素っ気なく去って行きます。このツンデレ感がうさぎ好きな人にはたまらないのです。

  

景色の良いとてもきれいな島です。瀬戸内海なので波は「チャプン、チャプン」 と穏やか。うさぎは鳴かないので、時々鳥の声が時々聞こえる程度でとても静かです。島の中央にある小山に登ってみましたがすぐにへこたれてしまいました。ようやく見晴らし台にたどり着いてゴロンと寝っ転がると、何処からともなく現れたうさぎが胸の上に乗っかってきました。こんなところまで来るんかい?帰り道でも突然茂みの奥から2~3羽の小隊で現れて「ごはん~、ごはん~」と襲ってきます。ゲリラ部隊です。熟練した海兵隊員です。持ってきた4袋のペレットはすぐになくなってしまいました。

ホテルの前では多くのうさぎ達が寝そべったり、追いかけっこしたり。ケージで過ごすペットうさぎより楽しそう、、でも、よく見るとみんな痩せています。鳥にいじめられたのか、仲間喧嘩をしたのか、耳が裂けている子や足を引きずっているうさぎもいます。野生うさぎの寿命はペットの半分。本当はどちらがいいんだろう?うさぎ達は人間の思いなどよそに、与えられた環境の中でただ頑張って生きているだけです。見習わなくちゃ。

当院にはうさぎを飼っている子どもたちが何人も受診してきます。今度来たら自慢しなければなりませんね。え?「ウサ」や「健兎」の跡継ぎは?別れが惜しくてまだ悩んでるんですよね~。

  

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