クリニック通信

2013年7月30日手足口病が流行しています

こんにちは。夏休みに入ってこれからと言うのに天気が不安定ですね。

夏風邪シーズンに突入しています。この時期は1年間で最も流行するウイルスの種類が多く、症状もバラエティに富んでいます。高熱の割に咳鼻汁のほとんどないもの、胃腸炎を起こすもの、5日前後続く高熱と扁桃腺の腫れを伴うアデノウイルス、咳鼻水が強く赤ちゃんに気管支炎を起こしやすいRSウイルス(本来冬の流行ですが、最近はこの時期にも散発しています)。3-4日の高熱と咽頭痛があり、のどの奥にぼつぼつが出来るヘルパンギーナ、水ぼうそうなどなど。治ったらまた次の風邪の繰り返しで親御さんもお子さんも大変だと思います。その中で一番の流行は手足口病です。従来の手足口病は手のひらや足の裏に小さな発疹が出る以外は少し下痢をするくらいで済みますが、今流行っているものはコクサッキーA6と言うウイルスによるもので、症状が派手なのが特徴です。最初に高熱が2日ほど続き、その後手足やお尻に1-3mmのぼつぼつした発疹が広がってきます。特に肘や膝、お尻に目立ちます。口の中はヘルパンギーナのようなぶつぶつがのどの奥に見られ、口の周りに出来ることもあります。もともと手足口病もヘルパンギーナもコクサッキーウイルスによって発症しますが、A6タイプはその両方の症状を伴うようです。見た目こそ派手ですが、特にお薬を飲む必要もなく自然に治りますので心配はありません。口の中を痛がる場合は「酸っぱい」「しょっぱい」「辛い)はしみるので甘みのある薄味のもので固くないもの(プリンなどがベター)を少しづつ与えてみて下さい。数日であれば水分のみでも大丈夫です。発疹は1週間程で茶褐色になり、その後ゆっくりと消えて行きます。指先の皮が少し剝けたり、爪の形が少し変わることもあります。感染後3-6日で発症し、喉からは1週間、便からは2-3週間ウイルスが排泄されます。この間登園を停止させることは現実的でないため、厚生省のガイドラインでは発熱、下痢がなく、通常通りに食事が出来る状態になれば登園可能としています。但し、感染力がなくなったわけではありませんので、登園は少し余裕をもった方が望ましく、治った後も手洗いを十分に行ってくださいね。

この夏風邪の流行も夏休みに入ってしばらくすると次第に治まり、8月中旬から9月初旬は1年間で最も風邪の引きにくい時期です。もうひと踏ん張りですよ。

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